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Bruce Sprinsteenのライブアルバム。これレコードで1万円してましたっけねえ。
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CCCDをipodにコピーするのは違法なのか
ipod miniすごいですね。銀座に1500人並んだとか。テレビのニュースや新聞でも取り上げられていました。音楽関連でこういう話題が出たのは久しぶりのような気がします。沈滞ムードの音楽業界も、この動きにうまく乗っかっていけばいいのになと思います。

ですが、どうもこれにうまく乗っかれないものがあるんですね。
保護技術を破ってコピーすることは私的複製を逸脱することになります。

これは東芝EMIのコピーコントロールCD(CCCD)のQ&Aの9番からの引用です。「保護技術」とはCDのコピーコントロール技術のことですね。つまりCCCDに入っている曲をパソコンを使って吸い出すことは私的複製ではないと言いたいようです(この文章のいやらしいところは「逸脱」と書いてあるところ。違法とか禁止とか、はっきりしたことを書かないところに何らかの含みがあるように読めてしまいますね)。

じゃあ、CCCDの曲はパソコンで読み込んでipodに入れられないのでしょうか。雑誌COMPUTERWORLDの9月号の記事では、「CCCDをコピーすることは違法ではない」と結論付けています。理由は、日本のCCCDに使われているCDSという方式からコピーすることが、著作権法が定めるところの「技術的保護手段の回避」にあたらないからということです。著作権法第三十条を途中まで引用します。
第三十条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
  一 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
  二 技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

著作権法では、技術的保護手段の回避は「技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変」だと書かれています。私の理解している範囲の説明ですので間違っているかもしれませんが、「コピーをしちゃダメ」という信号を除去したり改変したりするのがダメということになります。

ここで、CDSというコピーコントロール技術が問題になるのです。CDS方式は簡単に言うと、わざと読み取りエラーを起こすことによってコピーをさせないようにしている技術です。この方式では「コピーをしちゃダメ」という信号は一切出していません。

そうなると、日本のCCCDに使われている「技術的保護手段に用いられている信号」のないコピーコントロール技術は、著作権法で定める技術的保護手段にあたらないのではないかと言えます。COMPUTERWORLDの「違法ではない」という記事の結論もここから導き出されています。

このあたりはレコード業界側から反論が出てくるかもしれません。技術の問題はあるにせよ、保護手段であるには変わりがないとか言ってくるかもしれません。素人の私にはどうにも判断できないですが、すっきりしない話になりそうです。

なお、様々な観点からCCCDからのコピーを解釈してみる試み(コピープロテクトを外して著作物を利用することを合法的に解釈してみる )がバーチャルネット法律娘 真紀奈17歳のほうで展開されております。こちらも興味深い内容ですので、ご一読を。

話はずれますが、ソニーのレーベルゲートCDが2になったのは、VAIO pocketのためという部分が大きいんでしょうね。VAIO pocketで再生できるファイルをCDに入れておくことで、CCCD部分からコピーしなくてもいいようにしてあります。ハードディスクオーディオプレーヤーのことまで考えた少しだけスマートな設計ですが、でもソニーのとこのミュージシャンばかり聴くわけでもないですからねえ。VAIO pocketのサイトにはこのあたりのことが一切書かれていないのもちょっとずるい気がします。
| 著作権 | 17:40 | comments(3) | trackbacks(2) |
公取委、CDとDVDのセットに「再販価格」はダメ
公取委、CDとDVDのセットに「再販価格」はダメ(NIKKEI NET)

再販価格の対象になるCDとならないDVDをセット販売する際には再販をやってはならないというお話。「音楽文化を守るため」の再販なんだからということでしょうか。

この話の伏線になるのが、先日公取委から発表された「第4回著作物再販協議会について」(pdf)という資料です。この資料については造反有理の「再販制度を補強する「レコード輸入権」」で詳しく述べられているのでそちらをご参照ください。

こういう資料は読んでいてつまらないものが多いのですが、これは結構面白いです。特に8ページあたりのTシャツの話から再販の是非論につながり、さながら口喧嘩の様相を呈してくる討議は、この問題の奥の深さを感じさせて興味深いです。

この資料で述べられている「安いTシャツを高く売るためにCDとくっつけて売る」というたとえ話は結構すごいですね。さすがにそれをレコード業界がやることはないだろうと思います。ですが、「日本の消費者は贅沢なものを好む(でしたっけ)」ために、あんなものやこんなものまでセットにされて高い値段で出すのは、やり過ぎと言われても仕方ないでしょう。ちょっと話がそれますが、同じCDのジャケット違いを何種類も出すというやりかたも、音楽を売っているのかジャケットを売っているのかよくわからないですね。

レコード業界への風当たりは、その多くが誤解に基づいているからではなく、「音楽文化を守る」という理由で様々な保護を受けているにもかかわらず、そのシステムにあぐらをかいてやりたい放題なことをやっているように見えることが原因なんだと思います。日本レコード協会はこの要請を受けて、再販価格の表示をしている一部のメーカーにどのような態度を取るのか見ものですね。それとも「CDとDVDのセットも再販」なんて言うのでしょうか。

追記:SMEは10月から、DVD付きCDを再販の対象外とするそうです。
| 著作権 | 00:41 | comments(1) | trackbacks(3) |
私的複製の範囲って
デジタル時代の私的複製について考えるシリーズ(Music Liberation Front)

もう鼻から血が出るほど同意です。特にここらへん。
リスナーに著作権の啓蒙が必要だ、などとも言われるけど。僕ら学生時代にそんなこと殆ど気にせず音楽を楽しんで来たのにね。まあこれからはそう呑気な話では済まない時代なのかもね。ちょっと若い人が気の毒かも。MDで親しい友達にあげるのはなんとなくセーフらしくて、でもRに焼いたりファイルをあげるのは犯罪だとか言われても困ってしまうのではないか? 大体著作権者への利益とかの意識を徹底していくと中古CDの一つも買えなくなっちゃうからな・・・。

私なんぞ今まで山のようにダビングしてきたわけです。カセット世代ですけどね。レンタル店でCDやレコードを借りてはダビングし、友達からCDやレコードを借りてはダビング。そのことに罪の意識など微塵も感じていませんでした。だから今の若い人がファイル交換で未知の音楽をダウンロードしまくっても、それがいいことだとは思いませんけど、その衝動は理解できるんですよ。そのような人に「啓蒙」すればするほど将来のお得意様を音楽業界は失ってしまうわけで、そのあたりの損得勘定とか商売のやり方だとかをもうちょっと幅広い視野から考えていただきたいと思うわけであります。

で、これを読みながら気になったのが「私的複製の範囲ってどこまでだろう」ということです。なお、日本の著作権法には私的複製の権利を認めている条文はない(追記、コメントで薬学図書館さんが指摘してくださったように、私的複製の権利を認めている条文はあります。このあたりのことはコメントの欄をよくお読みください)ように思いますが、一応私的複製は許されるようです。発言を二つほど挙げておきます。
私的使用のためのコピーができるというのは皆さんもう習ったと思うのですけれども、例外的に無断コピーができる私的複製ということです。簡単に言えば、自分はCDを買いました。それを、例えばカセットテープにコピーしたり、今で言えばipodみたいな機器に入れたりして聞くとか、そういうことです。自分が使うのだから、あるいはせいぜい家族の範囲で使うのだからということなのです。では親しい友達とはどうなのとか、友達の友達はとなると怪しくなってきます。
 一応家族の範囲というのが原則的な私的範囲ということなのです。正規に手に入れたものを、自分が使うためにコピーを取って使うというのは、許されているというわけなのです。(著作権法の今後の課題 14ページから15ページ 成蹊大学著作権特殊講義より)

これは文化庁著作権課長吉川晃氏の発言です。
ただし、その私的複製の範囲がどこまでなのかと考えたときに、クラス全員に配るのは私的複製ではない。でも「この人ならこの音楽が好きかも」と思って渡した相手が結果としてクラス全員だったらどうか、やはりそれは私的複製になる。要するにそれくらいあいまいなんですよ。で、クラス全員は大げさとしても、友達何人かにコピーして渡すくらいはいいと、いまの文化庁の担当の方は言ってるわけです。法律の解釈ってそういうものだから、正否にピシッと線が引けない。だから結局は自分で判断するしかないんですよね。(佐藤剛インタビュー2ページ目 ミュージックマシーンより)

これはファイブ・ディー・グループ代表の佐藤剛氏の発言です。

どっちも文化庁の人が言っているようですね。まあ、一つはまた聞きですが。

佐藤さんが仰るように、正否にピシッと線が引けないものなのでしょう。線を引くのは裁判所の仕事なのでしょうし。非差別的な条文を作ってそれを差別的に運用するということに理解を示すのが「良識」ある態度なら、私的複製の範囲も個人の良識に委ねるのが「良識」ある態度なのかもしれません。

ところがそれでは埒があかないから「LOVE MUSIC?SAVE MUSIC!」になるわけです。リンクは貼りたくないので貼りません。そこでは他人のために市販の音楽CDから無断でコピーする行為は違法だと書いてあります。吉川氏の発言と重なりますね。

さてさて、微妙な話ですが、どこらへんが「落しどころ」なのでしょうか。これから売り出そうとするミュージシャンのファンクラブ会報には、たいていこう書いてあります。

「あなたのお友達や周りの人に、○○の良さを是非広めてくださいね!!!」

その次の行に「でも他人のために無断でコピーする行為は違法です!!!」って書くのってどうでしょう。最初の話に戻りますが、損得勘定とか商売のやり方だとかをもうちょっと幅広い視野から考えていただきたいと、切に願うわけであります。

ところでMusic Liberation Frontといえば、CCCDマークをごみ箱に入れているあのロゴが有名ですね。去年はあのロゴをあしらったTシャツが作られました。なんか今年も…
| 著作権 | 00:47 | comments(11) | trackbacks(3) |
ネットで読める吉川晃課長
造反有理に吉川著作権課長の講演録が掲載されました(1)(2)

これを読んでの率直な感想が「何を考えているか今ひとつよくわからない」でした。実際に講演を聞けば言葉のニュアンスなどからもう少しいろいろなことがわかったりするのかもしれませんが、今回の輸入権といい、いったいどんな思考プロセスを経て導入の結論に達し、そして未来にどんなシナリオを描いているのか、それが以前からどうしても理解できなかったのです。そこで、吉川晃課長のテキスト、発言を追ってみようと思いました。結構たくさんあったのですが、印象に残った3つを挙げておきます。

クリエイティブ・コモンズと著作権者の利益(pdf)
2003年12月に行われたGLOCOMフォーラム2003でのレッシグ教授との夢のコラボレーション(違う)。70年にしたいのか、したいのか!

デジタル・コンテンツ発展のために著作権をどうするか
2003年11月10日に日本経済新聞社で行われた「デジタルコンテンツ流通勉強会」第5回から。未来の絵図ということではこのテキストが結構わかりやすかったかな。ただ、現状としてひとつの方針があるとは言えないそうです。

著作権法の今後の課題(pdf)
2003年12月16日の成蹊大学著作権特殊講義の講義録より。必読。知的財産推進計画、貸与権、還流防止措置、そしてこの次のターゲットになる私的録音録画補償金制度について、自身の立場を明確にしつつ、わかりやすく解説しています。

著作権法も「文化のきれい事だけで済む時代ではない」という時代になりました。

私が何でこんなことを言っているのかというと、レコード協会の回し者だというわけではなくて、やはりレコード産業がないと、バラエティー豊かな音楽文化を享受できないというのもまた、消費者から見て現実なのではないかと思うからです。消費者団体は、「いや、そんなものはレコード産業を儲けさせるだけだから」と簡単に言うけれども(以下略)

(還流防止措置について)私の立場は、これまたちょっと微妙なところがありますけれども、先ほどの知的財産推進計画に書いてありますので、必要ならば導入した方が良いという立場です。ただ、「絶対に問題がある」、「反対だ」という意見が多ければ、それはできないと思います。

正しいことを主張しているのだと、輸入にコントロールなんていうのはとんでもないじゃないかというのは正論らしく聞こえますが、そんなことを言っていたら損をしそうです。

今日パソコンを開けたら、上から画面いっぱいに意見があって、反対している人も相当あります。いろいろ読んでいくと、もうちょっと考えてほしいなというのが多いです。

ね、面白そうでしょ(笑)。もっと面白い部分は下手に引用さえ出来なさそうなので入れていません。このテキストを読めばこの人の立ち位置がよーくわかると思います。

全体的に言えるのは、スーパー実務家で、スーパー業界寄りで、この人にとって消費者は文句を言うだけの存在ということでしょうか。強引なまとめですかすいません。文化とかきれい事言ってもムダらしいですよ、日本レコード協会の皆様。

なお、この講義録は全24回あり、前著作権課課長の岡本薫氏の講義録などもあります。著作権について考えたいという人は読んでみてはいかがでしょうか。私も第1回からのんびりよみはじめております。
| 著作権 | 11:31 | comments(49) | trackbacks(58) |
BBCの力
少し前の話ですが、BBCがテレビ番組のアーカイブをネットで公開する際にクリエイティブ・コモンズを採用するという報道がありました。(記事)

BBCはラジオでも、ネットを積極的に利用しています。現在BBCで放送されているすべてのラジオ放送はネットラジオでも配信されています。チャンネルによって異なりますが、リアルタイムの放送と1週間前の再放送は聴けるようになっています。

アーカイブという点ですごいのは、デジタル放送の6 Musicで放送されているDream Ticketという番組です。過去にBBCで放送したライブのアーカイブを放送しているのですが、その出しっぷりがものすごい。ここに過去に放送されたライブのセットリストが載っている(サイトの作者に感謝)ので見ていただければ私の言いたいことがおわかりになると思います。超一流のラインナップです。「Live At BBC」とかいうタイトルをつけて売れば結構なセールスが期待できるものもゴロゴロあります。

この番組も当然インターネットで聴くことが出来ます。音質は落ちますが、4日分の再放送も聴くことが出来ます。私はいつか聞き入れてもらえると信じてYMOのライブをリクエストしております。NHKは二度と放送しないでしょうから。

こんなことができるのもBBCが国営放送だからでしょう。しかし過去の資産を上手に活用して現在の利益に繋げるという点は見習うべきところが多いと思います。権利を盾に出し惜しみをしているよりは、DreamTicket聴きたさにデジタルラジオを買ったりブロードバンドを導入したりするような動きを作り出す方がはるかに有意義だと思います。

2002年、日本やアメリカのCD売上は下落したのに対してイギリスは回復しました。私はBBCがリスナーに多種多様な音楽を提供したことが、メガヒット不在にもかかわらず人々の音楽離れを食い止めた原因の一つにあげられるのではないかと思っています。音楽文化とは権利者を保護するものと同時に多くの人が音楽の素晴らしさを分かち合うものでもあるはずです。このBBCの動きを、文化庁やレコード業界の人はどう見るのでしょうか。
| 著作権 | 23:51 | comments(10) | trackbacks(2) |
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